ウワサのコウノドリ、購読させてもらっているブログにいくつか紹介されていてずっと気になっていたけど、ドラマは見逃してしまったのでマンガを読んでみた。
とても楽しくてキンドルで出ている12巻分、一気に読んでしまった。
妊娠・出産にまつわる様々なテーマが取り上げられている。
ひとつひとつのテーマをとても丁寧に取材していて、分かりやすく読みやすい。
読みながら涙が止まらなくなった話もいくつかあった。
娘が小・中学生になり、マンガが読めるようになったら是非読ませたいなー
娘だけでなく老若男女全ての人が読むと少し世の中が変わるかもしれない・・・なーんて考えてしまった。
中でも自分の出産の経験に近い話題に触れられていたのにはビックリした。
特に命の危険があるわけでもなく、ドラマになる要素などはない。
平凡な(?)出産のケースのひとつであったと思うが、当事者である自分にとって様々な感情に苛まれた経験となった。
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以下、私の出産時の記憶 ↓
出産予定日になっても全く生まれる兆候がなかった。
初産は予定日よりも遅れると聞いていたのでまあそのうち生まれるかな、とのんびり構えていた。
実家から「まだ生まれないの」と何度も電話が掛かってくることに辟易していたぐらいだ。
予定日なんて教えなければよかった。(前回の教訓を活かして今回は予定日は少し先を伝えている)
予定日を1週間過ぎた41週目の月曜日から誘発分娩のために入院した。
※以下、知ってる人は「はらぺこあおむしの歌」を思い浮かべてください^^
♪そーしーてー、月曜日~月曜日~♪
ラミナリアというマッチ棒状の海綿体?のようなものを子宮口に入れた。子宮口はわずか数センチ空いたとのことだがまだ生まれる兆候なし。
火曜日~火曜日~♪
陣痛促進剤(松竹梅の梅レベル)を投与され、陣痛室へ。夕方ぐらいに陣痛とおぼしき腹痛が襲ってくるが、まだこんなもんじゃ生まれないらしい。投与は終了。
水曜日~水曜日~♪
バルーンを入れた。子宮口はほぼ変化なし。
母が見舞いに来る。「まだ生まれないの?おかしいんじゃないの」と言われる。そんなこと言われても・・・見舞いなのか何なのか・・・
木曜日~木曜日~♪
ちょっと休憩しましょう、と様子見。3日ぶりにシャワーに入れる予定だったが夕方の内診で高位破水があり、シャワーは中止し抗生剤の点滴。
「帝王切開しませんか」と言われるが、もう少し待てるなら待ちたいと返事する。
金曜日~金曜日~♪
陣痛促進剤(竹)+抗生剤点滴 それでもまだ生まれない。明日まで待って陣痛が来なかったら帝王切開しましょう、とのこと。
土曜日~土曜日~♪
AM「最後の悪あがきをさせてくれ」と医者に頼み、陣痛促進剤(松)を投与してもらう。激しい腹痛にも関わらず陣痛には繋がらない。子宮口も変化なし。
3時間ほど投与したところで様子を見に来た医者に「破水もしてるしもう待てない。充分頑張ったから午後イチで手術しましょう」と言われ、観念する。手術を待つ間、悔し涙が出て夫になぐさめられる。
PM 手術開始から3分程でオギャー!と娘誕生。
「生まれましたよ」と枕元ですぐに見せてくれ、娘の手に自分の指を近づけると指を握った。無事に生まれて安心する。
これでよかったんだ!
その後、縫合してもらう間出血が多かったようで吐き気が時々襲ってきた。
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コウノドリでは予定日に合わせて仕事を休んだ妊婦の夫が「いつ生まれるんですか」「分からないんですか」と検診で医者に聞き、「生まれないなら仕事休まなきゃよかった」「正直、ここまで生まれないとテンション下がるよなー」と居酒屋でぼやく場面があった。
何気ない場面だったけどいろんな記憶や感情が出てきた。
あと、帝王切開に対する後ろめたさと自然分娩へのこだわり…
それがあったから私は最後まで粘ることを選んだけれど、帝王切開も立派な出産です、と話す場面があり、思わず大きく頷いてしまった。
そういう考えがあったなら医者の言葉に素直に耳を傾けてもう少し早く手術していたかな・・・?
でもお腹を切るのはすごく抵抗があるし怖かった。
実際、手術後の痛みは激しかったし(常にクスリクスリと看護師さんに訴え続けてたけど、うまくあしらわれていた・笑)
退院後も血液中の炎症反応がずっと高い数値のままで、赤ちゃんがいるのに毎日点滴をしに通院しなければならなかった。
あの時は辛かったナー。
点滴の針、血液検査の針、チクチクいろんな針を刺される毎日。針地獄・・・
「あーもうどこに針刺したらいいか分からない」と新人の助産師さんが私の腕を見てあきらめたことも。
怖かったというか、怖い。今でもやっぱり怖いよー!!
赤ちゃんに会いたいけど、怖い。
もしみんながコウノドリ読んでたら・・
世の中の妊婦さんはもう少し周囲に理解されるんじゃないかなーと思った。
コウノドリの作者さん、今度は妊婦さんが電車で遠慮なく座れるようになる話を書いてください(笑)
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